「平山郁夫展」と「CWAJ版画展」を見る

昨日上京し、竹橋の国立近代美術館で開催中の「平山郁夫展」を見た。「祈りの旅路」とサブタイトルがある。
内容は、4章構成で、「仏陀への憧憬」「玄奘三蔵の道と仏教東漸」「シルクロード」「平和への祈り」と題されていた。六曲一双の屏風の大きさの作品が多く、退いて見ないと全貌が掴めないぐらいであった。最終日が近いので混雑を予想したが、平日だったのでゆっくりと見ることが出来た。
平山作品には、自身が広島出身で、被爆者であるということから、平和への想いが作品に込められている。
仏像やシルクロードの風景をテーマにしてはいるが、信仰心からというよりは、「釈迦」の人間としてのドラマであり、苦悩の末、悟りを開いたこと、入滅の折の弟子達の嘆きなどが絵に込められていると感じた。
東山魁夷と並んで私の好きな作家であり、全国各地を廻ってもなかなか見ることの出来ない作品を、じっくりと素晴らしい作品の数々を堪能できたことは私にとって眼福であった。
知人作家のゲストとして、CWAJの版画展を見ることが出来た。「CWAJ版画展」は、優れた日本の現代版画を展示即売し、大学院で学ぶ女子学生及び視覚に障害を持つ男女大学生に奨学金を支給する目的で、1956年に初めて開催されました。
本年は、195名、223点の作品が出品されておりました。審査を通過した作品は素晴らしく、本年は技法別に並べられておりました。明日から始まる生田宏司さん、次回展の大川みゆきさん、八星会の金子邦生さん、宇都宮在住の坂本好一さんの作品も展示されており、版画専門画廊として10年間やってきた私にとっては、貴重な機会でした。Oさんありがとうございました。
余談ですが、私は非常に行いが悪いと見えて、往復ともに列車の事故で電車が止まってしまうというアクシデントに見舞われてしまいました。今後はまじめにやります!!ので神様よろしくお願いいたします。