「アート」広瀬孝志木版画展

永いことブログの更新をしませんでした。昨年母を亡くし、少々落ち込んでそのままになっていましたが、再開しますので、またよろしくお願いいたします。
今日から、「広瀬孝志木版画展」が始りました。毎年3月は広瀬先生の作品展で人気のある個展の一つです。今回も新作を含め40点余りを持ち込んでいただき、当廊の在庫作品を含み50展余を展示いたします。
樹木や花の作品に加え、今回は「上高地」のシリーズが展示されています。
プレゼントに最適な小品から大作まで、きっとお気に入りの作品が探せます。
ぜひご高覧いただきたくご案内いたします。
日時 平成21年3月21日(土)〜29日(日)午前11時〜午後5時 宇都宮市中央1−5−9 バス停県庁前より5分 
シンボルロード 栃木信用金庫東側 マンションモデルハウス前
今日の初日には広瀬先生も在廊され、お客様と歓談されたり、私といろいろな話をしました。その折に、ブログの更新がなされていないとお叱りを受けました。私自身も記録としていろいろと残しておきたいこともあり、再開することにいたしました。
観劇の記録や、今回の林家三平襲名関係のイベントやパーティーに出席したこと、芝居を観たこと「三平物語(明治座)」「獨道中五十三次(新橋演舞場文楽の地方公演、銀座での版画作家個展訪問などこれからも書いていきたいと思います。

「アート」板院展

昨日の雨の中、上野の都美術館で開催されている日本板画院主催の「板院展」を見に行ってきました。
毎年恒例の行事で、版画を扱うギャラリーとしては見ておかなければならない展覧会の一つです。
栃木県茂木町出身の見目陽一先生が理事長を務められていることもあり、栃木県の作家も同人、院友として出品しているほか、一般の応募により審査され入選した方も多く、見ごたえのある版画展である。具象の風景等が多いのも特徴でわかりやすいということもあり、観覧者も数多い。版種は木版が多いが、銅板、拓版、篆刻まである。
知っている人の作品の前では、思わずじっくりと眼を向ける。皆さん素晴らしい作品である。
帰路、同館の中で開催されている、『新構造社展』の版画部門を見てきた。ここにも知り合いが作品を出品しているので、親しみ深く見ることができた。数的には少ないので、一コーナーとして展示されており、その中にあって栃木の作家が5名もいました。「版画王国」栃木と言えるのではないかと思える一日でした。

「アート」国宝薬師寺展

またまたパソコンが悪いわけではないと思うが、ブログが開いても書き込みができずしばらくしてログインしたらば動いたので古いニュースですが書き込みます。
東京国立博物館で開催された「国宝・薬師寺・展」を見てきました。最終日が近く入場するまでチケットを持っていても100分待ちの状態でした。やっとのことで中に入ってまず目についたのは、東塔の九輪部分のレプリカでした。下から見上げていると大きくは感じないのですが、目の前にあると大きなものだなと感じました。僧形八幡神像なども神仏混淆の名残として、(日本では八百万の神と仏を同一敷地内に置いてあったのですね)貴重なものですね。
やっとのことでお目当ての「日光・月光菩薩像」のコーナーにたどり着きました。薬師寺の金堂内にあると光背があったりして後部から見ることはできないのですが、今回は仏様というよりは美術品としてその素晴らしさを堪能してきました。月光菩薩のみは以前三越で展示されたことがあったような気がしますが、両菩薩が揃ってお出ましになるのは初めてとのこと。吉様な時間を過ごすことができました。薬師如来の脇侍仏ですので、奈良にお帰りになったら、私の腰痛が治るようにお願いしてくださいと勝手なことを考えながら帰ってきました。

「落語」柳家喬太郎独演会

私が仲間たちと主催する「宇都宮落語会」の第6期第1回例会、「柳家喬太郎独演会」が開催された。
今、落語会で若手ナンバーワンの喬太郎師匠にご出演いただき、前座として二つ目の弟弟子喬之進さんが出演された。
開口一番、喬之進さんが『天狗裁き』の一席を熱演し、会員を落語の世界に引き込んでくれた。そして、喬太郎師匠の出番、「まかしょ」の出囃子で高座へ上がる。マクラから入っていったのは新作落語である。なかなか聞いたことのない世界で、古典が好きな会員にどうかと思ったが、そこは実力。一気に喬太郎ワールドへと誘ってくれた。演題は『稲葉さんの大冒険』。さすが喬太郎師匠と納得した。中入り(休憩)のときに抽選会を実施するのだが、噺家の色紙は落語ファンにとってほしいグッズではある。喬太郎師匠の色紙は、ご自分が話しているいる姿を演目ごとに描き分けるというもので「時そば」「寝床」「初天神」などのネタが見事に絵になっている色紙である。
中入り後は、古典落語かと世話人一同も期待していたところ、「宮戸川」に入っていった。エッという感じであったが心配する必要はなかった。われわれが聞く「宮戸川」は「お花半七恋のなれそめ」であり、半ばまでのところを聞いていたのである。
さすが、喬太郎師匠、時間を配分して、その後の夢のところまでを完演された。タップリと楽しめる独演会であった。これからの落語界を背負って立つ噺家の一人であることは間違いない。よく考えてみると三演目とも『夢』が関係している噺であった。寄席では噺がつくといって同系統の噺は演じられないが、今日の趣向は面白いものであった。

「アート」東山魁夷展

昨日、落語家の林家たい平師匠の芸術選奨文部科学大臣賞新人賞受賞記念祝賀会に出席した。各界から受賞を祝うたくさんの方が出席された。ラジオで一緒のテリー・伊藤さん、横浜にぎわい座の席亭である玉置宏さん、笑点大喜利メンバーである歌丸師、小遊三師、木久扇師、昇太師、好楽師など。林家の一門なのでこん平師匠に変わりおかみさんの海老名香葉子さんがお見えになりごあいさつされた。私もギャラリーのロゴを書いていただいているので席までご挨拶に伺った。お元気なようで何よりた。噺家の会なのでユーモアたっぷりのあいさつが続き、お開き近くにはテツ&トモがゲストで余興を披露した。
たい平師匠は前座のころからのお付き合いであり、現在はもちろん、将来の落語界を背負ってたつ噺家の一人であると思っているので、今後とも精進されて大看板への道を突き進んでもらいたいと思っている。
昼のパーティーだったので、帰途、竹橋の国立近代美術館で開催されている『東山魁夷展』を見に行った。
雨の中たくさんの人が美術館の前に列をなしていた。残り少ない(18日まで)展示なので見ておこうと出掛けてきたのだろう。やっとのことでチケットを購入し展示会場へ。時代別に構成されているので流れに乗ってみていけるのと、作品が大きいので、後方からでも見ることができるので良かった。NHKの「日曜美術館」で紹介されたこともあり、有名な作品の前の人だかりは大変なものである。「道」は人気のある作品で、私も30年以上も前であろうか、何気なく銀座のセントラル美術館に入った時にこの作品を見て感動したことを思い出した。ほかにも「残照」、「光昏」、「青響」、「京洛四季シリーズ」「たにま」などをじっくりと見て、最後に二階で目に入ったのは、唐招提寺の御影堂の襖絵、『涛声』と『揚州薫風』。なかなか目にすることのない作品なので、来てよかったと思いました。出口で思わず図録と今回特別に制作されたDVDを購入してしまった。家でよく読んだり見たりするのが楽しみである。

「映画」虎の尾を踏む男たち

BSで黒沢明の特集をやっており、しばらくぶりに『虎の尾を踏む男たち』を見た。この作品が能の「安宅」や歌舞伎の「勧進帳」をベースに作られているのはご承知のとおりであるが、強力の役でエノケンこと榎本健一が出演しているのがミソだ。
ストーリーは、義経一行が兄の頼朝の厳命により、奥州へ落ちる途中で捕まえるよう設けられた、安宅の関所での尋問がテーマになっている。弁慶が主役で、関守の富樫佐衛門との問答が見どころのひとつでもある。弁慶が大河内傳次郎、富樫が藤田進という役どころ。供の者で森雅之志村喬河野秋武といったところである。そして義経役で岩井半四郎が出演している。   歌舞伎でも見どころである白紙の勧進帳を読み上げるところ、そして、通行を許されそうになった時、強力に身を変えた義経が見とがめられ、弁慶が主を金剛杖で打つところなど、その後関を抜けたところで弁慶が義経に謝り、酒を飲んで延年の舞を舞うところ(滝流しというところ)が見どころ。映画では、エノケンが強力役で出演、コメディアンとしての持ち味をいかんなく発揮している。解説で、和製ミュージカル映画というような解説がありましたが、以前私も書きましたが、「鴛鴦歌合戦」という作品で、志村喬片岡千恵蔵、そして歌手ではあるが、ディック・ミネがタップリと歌って聞かせてくれている作品がある。是非一度ご覧あれ。珍品ですよ。
元に戻って、「虎の尾を踏む男たち」であるが、エノケンが出ていることにより、義経一行が落ちていくという、哀れさが引き立っている。エノケンは、「孫悟空」や「法界坊」といった主演の傑作もあり、浅草オペラで活躍した他の役者などとひけはとらないと思う。喜劇界の王者ということができるであろう。

「歌舞伎」東海道四谷怪談

連休の一日、上京して歌舞伎観劇を楽しんだ。例によって初めて歌舞伎を見る人など、全員で20名の団体観劇だ。演目は、四世鶴屋南北作「東海道四谷怪談」、ひらたく言うと四谷怪談、お岩様の物語である。主演は中村吉右衛門、他に福助染五郎錦之助芝雀段四郎などの豪華メンバー、大歌舞伎の公演である。おなじみのストーリーではあるが、映画やテレビとは違うナマの舞台なので現実感もある。また、江戸時代からこんなことがと思われるような舞台の仕掛けも見どころである。二幕目の伊右衛門浪宅の場は、この芝居のハイライトであるが、お岩様の述懐シーンなので眠くなる人も出てくる。「髪梳きの場」として有名なところである。後半になって、提灯抜けや仏壇返しなどの仕掛けが初心者にも楽しめるよう仕組んである。大詰めは敵討ちの場で場で、立ち廻りの後、柝が入り主役の吉右衛門染五郎が座りなおして、『まーずこんにちはこれぎり』といわゆる切り口上で幕が引かれます。正味4時間の芝居、たっぷりと堪能した芝居であった。
一泊して、次の日に鎌倉へ。電車の混みようといったらすごいものであった。鎌倉へ着いて小町通りを目的地のギャラリー伸へ。開催中の「生田宏司展」へ。昨年から個展を開催させていただいている作家の先生を訪ねて鎌倉まで来たのである。おなじみのー「フクロウ」や「猫」、「花」などの新作を拝見し、今年の開催日程などをご相談して、昼食を摂りに小町通りを散策する。すごい人で歩くのも大変だ。段葛のある大通りへ出て、目的の蕎麦屋こ寿々」を探す。わかりやすい場所だったので、すぐに見つかったのだが、お客の列が大変だ。せっかく来たのだからと最後部に並んだのだが、中に入れたのは1時間半もたってからだった。おススメの「こ寿々蕎麦」と「辛み蕎麦」を注文する。長時間待っていただけのことはあったと思わせる味で満足したが、大盛りがないのが残念であった。
社寺を巡ることはできなかったが、目的は達成した(ギャラリー訪問)ので帰途についたが、相変わらず電車が混んでいるので、大船で下車して、ゆっくりと京浜東北線に乗って都内までという旅を楽しんできました。