昨年あたりから落語ブームといわれ、寄席の入りも良く、個人の独演会もチケットが取れないという盛況振りです.5月には「しゃべれどもしゃべれども」という国分太一主演の二つ目の噺家を主人公にした映画も公開されます.落語をモチーフにした映画は沢山ありますが、何と言ってもすぐに思い出すのは、川島雄三監督の『幕末太陽伝』でしょう.幾つかの落語のストーリーを綯い交ぜにして面白く見せてくれる中に、人間の<業>というものを見事に描いて見せてくれました.出演者も豪華で一人一人名前を挙げていくときりがありません.興味のある方は是非一度ご覧になってください.
実は、日本映画専門チャンネルで4月に落語をモチーフにした作品を次々に見せてくれます.2日は『鬼の詩』藤本義一原作の小説を村野鉄太郎監督が映画化したものです.明治末期の落語家桂馬喬の破格な人生を描き、原作は直木賞を受賞しました.3日は『羽織の大将』フランキー堺主演の作品で名人といわれた八代目の桂文楽に名前をもらったという彼の演技が見物です.4日は『泣き笑い地獄極楽』1955年の作品で私は覚えていません.5日は『陸軍落語兵』これは春風亭柳昇師匠の原作を映画化したものですね.
そうそう、2日にはチャンネルNECOで『鴛鴦歌合戦』が放映されます.以前書いたことがあるのですが、映画ファンなら必見、片岡千恵蔵志村喬ディックミネが唄いまくります。マキノ正博が一週間で撮りあげた作品です。是非ご覧ください.