柳家小せん

訃報欄で柳家小せん師匠が亡くなったことを知った.10日に83歳でお亡くなりになった.落語界からまた芸を持って黄泉の国へ旅立たれた芸人が出てしまった.
小せん師匠の思い出は、私が落語を聞き始まった頃、はじめはラジオで聞いていたが、やっと我が家にテレビが入り、当時は寄席演芸番組が結構あった。「末広演芸会」「大正テレビ寄席」(NET現テレビ朝日)などが代表的なものだろう.その他に「お笑いタッグマッチ」(フジテレビ)という番組があり、今の「笑点」のような大喜利形式のような内容(二組に分かれて頓知を競う)の番組であった.出演者も今は亡き、柳昇師匠や文治(当時は伸冶)師匠夢楽師匠などが中心で、その中に小せん師匠もいらっしゃった.とぼけた味のある解答で笑わせたものである.
寄席でも割と軽い噺ではあるが、「ケメ子」や「かあちゃん」などのフレーズで人気者になり、客を楽しませてくれた.
余談になるが、「末広演芸会」では、司会の馬場アナウンサーと解説の真山恵介さんの話が落語ファンの私には大変勉強になりました.特に馬場アナには、『落語大学』と称して「落語の聴き方」についての講演と噺家の物真似を、当時朝太と言った志ん輔師匠に来ていただいた落語会を開催した思い出がよみがえった.