日本以外全部沈没

21日から宇都宮で2週間限定で上映(東京では上映済)される『日本以外全部沈没』のテスト打ちを見せてもらった.テレビで話をする都合上見ておかなければ上手く説明ができないので、劇場でのテスト打ちを見せてもらったのだ.
まず、タイトルに驚かされるだろう.「日本沈没」の向こうを張ってできたようだと思ったら、原典・小松左京とある.
確かに作品の中に田所博士が登場する.原作が筒井康隆ということでゲテモノではないような気もしたが、プレスを読んでなるほどと思った.小松左京の「日本沈没」がベストセラーとなり、仲間内での祝賀会があり、その席上、ショートショート星新一が「日本以外全部沈没」と言ったとのこと.その席にいた筒井康隆が「私がそれを書く」と名乗りをあげたと言うのがホンとの話。先日公開された「日本沈没」のリメイク版ができる前に映画化も決まっていたとのこと.
さて、その内容だが、「日本沈没」の裏返しで、アメリカ大陸が沈没し、ユーラシア大陸オーストラリア大陸、アフリカ大陸と次々と沈没し、残ったのは『日本』のみ.諸外国から日本へと難民が移住してくる.日本在住の人間の8割が外国人ということになり、主要官僚、オスカーを受賞した俳優、今問題になっている北の人まで、仕事を探すのが大変でホームレスが沢山出て、強制送還するにしても返すところが無い始末・・・・・。さて、その先に待っていたものは。
出演者も藤岡弘、村野武範寺田農松尾貴史、デーブ・スペクターなどに特別出演で原作者の筒井康隆というところ.
出演者の役名を見ると面白い.(ルージ・ジョーカス監督・安泉総理大臣など)また、そっくりさんが出ているところも面白い.どこかで見たような俳優などのそっくりさんがそれらしく演技している。この辺はご覧いただいてのお楽しみ。
B級映画といっても良いかもしれないが、肩の凝らない、日本のお家芸「ミニチュアと着ぐるみ」の特撮(監修は「ウルトラマン」の実相寺昭雄)を楽しめる作品である.