武士の一分

山田洋次監督最新作で、時代劇三部作の最終作品『武士の一分』を映画館のテスト打ちで昨夜十時すぎに見せていただいた.放送局関係の方と期待しながら上映を待った.予告編上映の後本編が始まった.
キムタク主演と言うことでどんな作品に仕上がったのかなと、半分SMAPのキムタクのイメージが頭に浮かんだが、見てみると俳優木村拓也としての演技で別に違和感は感じなかった.
藩主の毒見役として勤め、貝の毒にあたり失明するが、今までどおりの禄高で養生せよとのことで、生活は確保できたものの、妻の不貞を聞き離縁、「武士の一分」により、不貞相手と決闘することになる.決闘の結果は想像できると思うが、ラストでは、仲間の進言により下女を雇ってはという事になるのだが・・・・・。
山田組常連となった仲間役の笹野高史が良い演技をしている。ほかにも坂東三津五郎桃井かおり緒形拳などベテラン人が脇を固めているので安心して見ていられる.三作の中では「たそがれ清兵衛」が一番好きな作品で良くできていたと思う。あとの二作はハッピーエンドと言う感じで良いが、決闘シーンがもう少し長く欲しいと思った.話に聞くと風が吹くシーンでは、扇風機の風ではなく、木の枝にテグス糸を縛り、スタッフが多勢で引っ張りながら風の感じを出したりしていたとのこと.山田組ではならではのスタッフのまとまりが素晴らしい作品を生み出していると思う.
もう一度じっくりと見直して見たいと思う作品ではある.