里見八犬伝                               

歌舞伎は夜だったので、朝一番で出かけて、浅草演芸ホールへと足を運びました.夏の名物、恒例となっている「住吉踊り」の興行を楽しみに出かけたのです.場内満席、立ち見も出て大盛況でした.出演者も豪華で、踊りを踊る人が、協会の枠を越えて出演していました.女性落語家「歌るた」の弟子「歌すみ」が前座で『垂乳根』左橋の弟子の「左吉」が「子ほめ」の前座話を演じた後、志ん太、小菊、歌るた、遊平・かほり、右団冶、円王、和楽社中、紅、助六、にゃん子・金魚、世之助、円窓、順子・ひろし、菊春、まねき猫、馬風、円平、志ん駒、美智・美登、扇遊、伯楽、志ん橋、小円歌、金馬という豪華版。正月興行さながらの顔見せ的高座で、小噺など漫談風の高座で降りる人が多いのですが、短い持ち時間でひとつの噺を聴かせるのもその人の腕ですね.呼んでみたい噺家さんが沢山いました.色物も面白かったです.大喜利は、「住吉踊り」でした.お目当ての住吉踊りは、亡き雷門助六師匠がこれまた亡き志ん朝師匠などの噺家に伝えたもので、お馴染みの『かっぽれ』や『奴さん』『深川』などに加え、趣向を凝らした踊りを見せてくれました.噺家の踊りということで、間違ったりするのがご愛嬌で楽しいのですが、皆さんお上手になりすぎです.            ここに番頭格で参加している、三遊亭吉窓師匠は、前座の頃からお付き合いいただいている師匠で、今でもいろいろな会にご出演いただいております.
9月9日には、吉窓師匠を中心に太神楽の和助さん、落語前座の歌ぶとさん、下座のお師匠さんをお招きして、「こども寄席」を企画しました.夜6時30分からですので、是非お出かけください.会場は、宇都宮市文化会館小ホール、入場料前売り1500円(当日は2000円)プレイガイドなどで発売中です.詳細は、宇都宮子ども劇場、電話028−614−3252までお問い合わせください.
さて、歌舞伎のほうですが、滝沢馬琴が28年かかって書き上げた長編の一部を面白く劇化したものです.見所も多く、円塚山のだんまり、芳流閣屋根上の立ちまわりからガンドウ返しの道具転換、その前の浅葱幕の前での大薩摩、振り落としての立ちまわり、などなど歌舞伎のテクニックのエッセンスを見たような、初めての人にも面白い芝居でした.
出演者も三津五郎染五郎扇雀、信ニ郎、福助橋之助など若手花形中心でタップリと見せてくれました。
全員満足して帰って来ましたが、私は昼からなので少々疲れましたが心地よい疲れでもありました.