ヨコハマメリー

昨晩見たドキュメンタリー映画ヨコハマメリー」は非常にインパクトのある作品でした。31歳の中村監督が横浜のメリーさんと呼ばれる外人相手の娼婦がいたことに興味を持ち、彼女を知っている人々にインタビューした作品です。
顔を歌舞伎役者のように真っ白に塗り、貴族のようなドレスに身を包んだ老婆が横浜の街角に現れていた。ハマのメリーさんと呼ばれていた彼女が1995年に横浜の街から忽然と姿を消した。                          監督は、彼女を知るシャンソン歌手、作家、俳優、出入りの美容室、化粧品店、芸妓の置屋の主人などから彼女についての話を聞き出す。写真家の撮ったメリーさんの姿を映しながら、彼女の当時の姿を浮き彫りにしていく。ガンに侵されたシャンソン歌手は、もう一度メリーさんの前で歌いたいと彼女を探し出す。実家に戻って特養施設に入っていた彼女の前で歌う「マイ・ウエイ」は見るものに感動を呼び起こす。関係者のうち、そのシャンソン歌手「永登元次郎」、メリーさんを元に一人芝居「横浜ローザ」を書いた杉山義法は既に亡くなっている。他に「横浜ローザ」を演じている女優の五大路子、作家で「天使はブルースを歌う」でメリーさんをモチーフとした山崎洋子、写真家の森日出夫などの証言で構成されている。人に歴史あり、街に歴史ありということでしょう.                         宇都宮でこういう作品が上映されていることは素晴らしいことだと思う。是非、ご覧になることをお薦めします。